4年前の暮れにとある日本の大学病院の先生に、ご好意から(まぁ、その先生の専門で研究対象ではありましたが)初診料のみで(っつっても、戸籍を引っこ抜いて保険がないので1万以上しましたが)遺伝子検査をしてもらい、
その結果を英文の手紙にしてもらい、こっちの主治医に手渡して処方箋をゲット。
しかしながら処方量が全くの資料不足で、完全に手探りの状態でした。
で、以来あーでもない、こーでもないと、処方量を文字通り身をもって
ただーし!
試験個体数、たった1=完全に主観です。
なので「ふーん、そんなふうになったりしちゃうのか」程度に、
ちなみに私の病気(トムゼン病)とその仲間たちについて、予習されたい方がおられましたら、こちらの以前の記事を参考になさってください。
まず私のとっている薬について。
体の強直を改善する薬として、mexiletine HCL 200mgを1回1錠で朝食と昼食後に摂取しています。
元々この薬は心臓の不整脈のためのものらしいので、心臓に異常のない私がとるとどういう事になるのか先生も不安だったようで、最初は1錠からスタートしました。
ところが、副作用どころか効き目も全くありません。
2週間経っても良くも悪くもまったく変化がなかったので、摂取量を2錠に変更したところ、効果超覿面(てきめん)。
信じられないくらい、体の動きがスムーズになりました。
それから数ヶ月は血液検査や体調チェックを毎週の様に行いながら、このままでいましたが、その後一時的に当時の主治医の先生に、血液検査で私の血中の当該薬物の残留濃度が検出可能なレベル以下で、本当に聞いているかどうか分からないから3錠にしてみてくれと言われて、そうした事があります。
このときはどういう訳か耳鳴りが四六時中聞こえるようになり、頭がふらついて集中力が全くなくなりました。
当然、処方量も元通りの1日2錠に戻してもらい、その後3年、このままで来ました。
が!
実はつい数ヶ月前から、週2回くらい(月曜日と木曜日くらい)に2錠では効き目が薄く感じるようになりました。
前述のように、以前の主治医の先生に3錠とってみてくれと言われた経緯もあり、こう感じるときは摂取量を3錠に変えて、あまり体が動かなくても影響のない土日の摂取量を1錠に減らしてみるようになりました。
前の先生の話からの憶測ベースなんで当然、今の主治医の先生の許可はありません。
で、変なことが起きました。
先々月の半ばくらいに突然血圧と心拍数、体温が上昇し(普段は血圧の上が110から120程度なのですが、それが急に180近くまで上がりました)、妙なめまいが起きて意識が少し混濁してしまいました(ろれつが上手く回らなくなった)。
病院(urgent care)に行って診てもらった所、何だか分からないけどひょっとしたら脳梗塞かもしれないと言われ、大慌てで別病院にて精密検査を受ける事になりました。
ところがCTやらX線やら尿検査やら血液検査やらを受けた所、全くもって異常なし。
しかもこの病院に着いてちょっとたった頃には、もう何の異常も感じなくなっていました。
マキも私自身もホッとしたんですけど、思い返せばはなはだ迷惑な事この上無し。
で、今日、今の主治医の先生に会う機会があったので、この話をした所、mexiletineの摂取間隔が短過ぎる(最初の1錠を朝6時の朝食後に飲んで、会社で少し動いて動きづらいと感じると8時前くらいに次の1錠を飲み、昼食後に次の1錠を飲むと言う間隔)と指摘されました。
これだけ短いと副作用として心臓になにがしかの発作が出てもおかしくはないとの事(まぁ、元々不整脈の薬ですからね)で、摂取量は現時点ではこれ以上に上げたくないので、別の薬をもう1つ処方してくれました(phenytoin SOD 100mg)。
この薬はどうやら本来は癲癇(てんかん)の薬らしく、伝達するイオンを調節する事で体の強直を和らげるんだとか言う話でした(ちなみにどうやらこの薬は鬱にも効くと言う説があるそうで、かつての大統領リチャード・ニクソンが服用していたとか)。
これから2週間、今まで通りmexiletineを摂取しつつ、このphenytoinを同じ間隔(1錠ずつ、朝食と昼食後の2回)でとってみて、経過を報告する事になっています。
なので、ここでもまた2週間後くらいにアップデートしておきます。
もう1つもらっている薬(methylphenidate HCL、別名ritalin)があります。
こちらは筋肉の強直とは別の症状(極度の疲労感と異常に強い眠気)を抑えるための薬として処方されています。
私は自覚症状があれこれ面倒くさいのが大量にあり、その内の1つで最もやり切れなかったのが日に2度か3度来る、かなり強いめまいを伴った眠気でした(というか意識が半分切れているような感じで、今の主治医の先生に指摘されるまで、眠気だとは思ってませんでした)。
15分から20分ほど昼寝をすると体調が回復するので、今まではちょっと隠れて休憩し(サボリじゃないです。必要悪です)しのいでいました(日本にいたときはトイレの個室で、アメリカではあまり使われていない実験室で寝ていました)。
現在の摂取量は5mgの錠剤を1日6錠、朝食と昼食の前に3錠ずつです。
こちらはかなり強い副作用で悪名名高い薬らしく(吐き気、めまい、食欲の低下など、中途半端に腹立たしい症状の幕の内弁当状態)、最初は1日1錠のみから開始しました。
当然、全く効き目無し。
なので2週間おきくらいに先生とメールでやりとりし、次第次第に増やして効き目のある今の量で止めました。
実際の所は普通は1日5錠(朝3錠、昼2錠)にしていて、効き目が悪い、もしくは体調が普段より悪いと感じたときのみ昼を3錠にしています(これは主治医の先生と確認済みです)。
この薬はマキがカウンセラーをしていたときにADHD(注意欠陥・多動性障害)の子供に処方される薬として仲間内で有名だったそうで、実際疲れをとる薬と言うより疲労のために切れる寸前の集中力(意識)をつなぎ止めてくれる薬のようです。
普通は1回25mgとか摂取するらしいですけど、そこまですると副作用がかなり著しいらしく、この薬を摂取しているマキの知り合いの子は上述の食欲の低下によりガリガリでした。
今の所、私の摂取している薬はこんな感じで、年に1度くらい専門医の人に経過を見てもらっています。
最初に断った通り、かなーり主観の強い
p.s.
このトムゼン病は遺伝性の疾患で、優性遺伝です。
なので単純に遺伝だけを考えると、私のどちらかの家系を伝わって私にたどり着いた訳で、その家系では50%程度の人が同じ欠陥を遺伝子に抱えているはずです。
でも、コーやって考えると、ちょっと直感的に妙に多く感じませんか?
だって統計的にはずーっと前に書いた通り、患者の数は10万人に1人。つまりわずかに0.001%です。
単純に考えてみて両親の片方が煩(わずら)っていたと想定し、その家に3人以上の子供がいるなら1人以上は欠陥性の遺伝子を持っているってことで、かつて5人兄妹とか当たり前だった時代を考えると、当然遺伝元の人数より遺伝先の方が多くなりますよね。
それを何世代にも渡って考えるとしたら、どう考えてもねずみ算式に増えて行っている訳で、年末ジャンボ以下のヒット率なんて数字、どう考えてもしっくり来ませんよね(まぁ、戦争が当たり前の時代なら戦場で体が固まって動けないなんてヤツ、三途の川直行間違いなしなんで、もうちょい減っているかもしれませんけど)。
それで今回先生ともう少しこの話をしたんですが、このトムゼン病を含めたミオトニー症候群は、あくまで遺伝子欠陥=病気ではなく、筋強直などの疾患の発症=病気という定義なんだそうです。
つまり、同じ遺伝欠陥を持っていても、発症する人より発症しない(もしくは発症しても非常に弱くて自覚していない)人の方が圧倒的に多いと言う事です。
更に言うと、自分がその遺伝性の欠陥を持っていたからと言って、子供が同じような症状に苦しむようになるのかと言うと、必ずしもそうとは言えないと言う事です。
結婚をされている方、少し気が楽になりましたか?
かくいう自分が一番楽になったりしたんですけど。苦笑
でも、絶対に娘がヒットしない保証はない訳ですが..
p.p.s.
フェニトイン(phenytoin SOD 100mg)を日に2回摂取するようになってからその後の経過について
単刀直入に言って、効きませんでした。
逆に変な症状(夕刻ぐらいに軽いめまいを伴った強い眠気)が出始めたので、使用を停止しました。
現在は昔のとおり、メキシレチン(mexiletine)にリタリン(ritalin, 正式名称methylphenidate HCL)を併用する毎日です。
処方量は変わっていませんが、最近は疲労が比較的強いために日に6錠飲み続けています。
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